日常生活の価値を再認識する
最近は、目に見えないウイルスや自然災害など、人類の手に負えない事象が増え、人間の無力さを痛感する機会が多くなっています。食事ができ、お風呂に入れ、布団で眠れる毎日がいかに幸せかを改めて感じる人も多いでしょう。これらの日々は、現在の生活をより大切にしようという気持ちへと繋がっています。不測の事態が起こりうる今、あらためて「普通の生活」を見つめ直し、自らにとっての真の心地よさとは何かを見つめ直してみてはどうでしょうか？
どうすれば自分にとって心地良い生活が送れるか？
周囲を整えることから始めましょう
それでは、本当に快適な生活とは何でしょうか。普遍的な真実は「自分自身を基準にすること」です。自分にとって快適だと感じる範囲内で、好ましいものを選ぶというのがポイントです。たとえば、日常的に使う食器に注目してみてください。使うたびに喜びを感じ、愛着を持って手入れができるような食器を持っているかを考えてみてはいかがでしょうか。よくあるのが、贈り物やただなんとなく手に入れたものを使っているケースです。
また、人間関係も快適な生活には不可欠です。無理に自分を合わせていないか、または平等な関係を築けているかなど、心地良く関われる人と適切な頻度で交流できているかを見直してみましょう。次に仕事の状況を考えてみましょう。職務内容や評価、職場の人間関係など、自分の望む通りに選べないことも多く、理想とは異なることも少なくありません。ですが、その中で自分なりの楽しみを見つけ、ポジティブな姿勢で働くことが、より良い生活へと繋がります。
私たちが追い求める永遠の「快適さ」とは何か？
自分にとっての快適な生活を模索するという概念は、新しいものではありません。実は明治時代にまで遡ります。当時は現在ほど物が豊富ではなく、選択肢も限られていましたし、SNSのようなコミュニケーションツールも存在していませんでした。現代に比べるとずっとシンプルな生活が当たり前だった明治時代でも、人々は自分にとっての快適な生活を見つけるために、さまざまな試みを行っていたのです。
明治時代に普及した「シンプルな生活」という概念
「簡易生活」とは明治時代の出版物に頻繁に見られる用語で、生活から不要な手間を省くことで自分にとっての快適さを追求するという意味合いで使われていました。例として、当時の技術が未発達だったため、しばしば予期せぬ来客に対応しなければならなかった背景があります。さらに、その時代の人々は朝食を米からパンに変更することで時間を節約するなど、現代でも有効な効率的な行動を取り入れていたことが伺えます。
シンプルライフを目指して自分らしい心地よさを追求する
以前は物が豊富ではなく、今のような便利な道具も少ない時代でしたが、それでも人々は「簡易生活」という考えを通して、自分にとっての快適な生活を模索し続けていました。完全にコントロールできないことも多く、すべてが思い通りに進むわけではないですが、できる限りの範囲で自分自身を心地よく保つ努力は、大切にしたいものです。
周囲を整理して心地よさを追求しよう
日常で使っているけれども「少し使いにくい」と感じる箸や歯ブラシ、食器などの小物から、気づかないうちに使いづらくなっていた家具の配置や部屋のレイアウトまで、改めて見直してみるのが良いでしょう。ただ新しいものを追加するだけでなく、実は不要だと感じているものを思い切って手放すことも、心地良い空間を作る上で重要な一歩です。
可能な限りで自分にできる改善を
自分にできることには限りがあるかもしれませんが、それでもできる範囲で変化を加えることが、大きな違いを生む可能性があります。今、自然と感じている日常のことへの感謝を忘れずに、日々の生活の快適さを見つめ直してみてはどうでしょうか？
